作出の項でも述べたが、作出に関わる母鳩は若鳩を用いなければならない理由が
こんな事からも想い起こされる。
若い鳩でバイタリティーに溢れた鳩を作出に供してさえ、なかなか頑固な鳩ができにくいのに、
いわんや老鳩おやである。
老鳩の実績のある種鳩、そして後代検定の良好な鳩からは、
次代の種鳩を作出して隔世遺伝に賭けることである。
無理に老鳩の子鳩をレースに期待して投じ、体力的限界から失踪に追い込む愚を犯してはならない。
 よい飛び筋のバイタリティー溢れる若い鳩から作出した鳩を、ビッシリと鍛えてレースに臨む。
この方法こそ鳩レースの王道といえるであろう。
作出しただけの大羽数を無作為にレースに参加し、多くの失踪鳩を出して、やれ公害だ、
やれドバトの狩猟鳥の指定だなどと一喜一憂するようであってはいけない。
鳩界全体、そしてそれぞれの鳩舎自体が自浄作用を有して、
真に飛翔が可能な鳩のみを絞ってレースに参加させるベルギーをモデルとした欧州レース鳩先進国を
範としてレースを展開して行かなければ、
鳩レースそのものの存続さえも難しい時代がそう遠くなく訪れるのでは・・・と不安になる。
要は好鳩を作出する努力をし、本当に強い鳩に仕立てて、
自信をもってレースに参加する姿勢をそれぞれが持たなければならない。 
 少々苦言を呈したが、鳩のトレーニングも、そのような考えのもとに、理論的に体型づけて実行しないと、
最終的に鳩レースが敗北の連続となることを理解して欲しいのである。