種鳩の選鳩で、黒系鳩と白系鳩について説明したが、これは交配するうえで極めて重要な意味を有す。
すなわち、筆者のデータ−によると、黒系鳩と白系鳩との交配によって、多くの活躍鳩が生まれてくる事が特筆される。
この交配法こそ、成功を生み出す、最重要ポイントといえよう。
 レース鳩は、生物学的に歴史が浅く、従って、先祖をたどれば、容易に同一鳩に到達するであろう。○○系、××系とは表現するものの、完全に雑種であって、反面、レース鳩種としては、純粋種であるともいえる。ゆえに、「純レース鳩」はあっても「純○○系」と標榜できるものではない。従って、一般的に「○○系」と呼称されるものは、若干の近親交配によって、性能を固定するための手段を構じた鳩群に、その飼育者の名を冠したものといえよう。
 しかし交配上で考えてみるときに何等かの基準を仮定して、考えを進めない事には論理的に統一性を欠くことになる。そこで、黒系鳩と白系鳩を便宜上、形質上から純系として詳途しよう。
 黒系と白系をそれぞれ、純系×純系で雑種強制され雑種第一代<F1>(図A)は、好成績鳩が多く生まれると考えれば説明がつく。具体的に示せば、黒系×白系で多くは、中間色が生まれ、その中間色と中間色を交配すると、雑種第二代<F2>において、黒系:中間色系:白系の割合が1:2:1となるであろう。しかし鳩はメンデルがエンドウ豆で実験したように、数多く作出して考証することは現実的に困難であるため、実証しにくく、仮説しか立てられない事が残念である。しかし中間色系と中間色系を交配して作出した場合、黒系×白系との交配作出成績に比して著しく好鳩作出の割合が低いことを筆者は体験的に知っているので、この仮説も、あながち、こじつけとはいえないと思うのだが・・・・・・。とにかく、黒系鳩×白系鳩が選手鳩作出のノウハウである。